2015年12月25日金曜日

開発進むマカオのリゾート地区 高級ホテル「セントレジス」が開業!!



 マカオの中国返還16周年を2日後に控えた12月18日、開発が進むリゾート地区・コタイに、新たな高級ホテルがオープンした。「シェラトン」「ウェスティン」などを展開するスターウッドホテル&リゾート(米国)の高級ブランド「セントレジス」の「マカオ、コタイセントラル」だ。カジノ以外でも観光客にアピールしようという動きがあるマカオで存在感が増す複合型リゾート(IR)内にある。カジノ、登録10周年を迎えた世界遺産に加え、宿の近くで食事、買い物、エンターテインメントなども楽しめるマカオ旅行の新たな選択肢となりそうだ。

 コタイ地区は、世界遺産の歴史市街地区があるマカオ半島南部から、車で橋を渡って約20分南下した辺りに位置する。タイパ、コロアンという島の間を埋め立て、今世紀に入ってから急速に開発が進んだ地区で、近未来都市の雰囲気を感じさせるエリアだ。開発は一時期ほど急激なペースではないが、今回の開業や近隣の工事の風景からは、この地区への投資意欲が感じられる。

 開業した場所は、同地区にあるIRの一つ「サンズ・コタイセントラル」のエリア内。このIR内にある「コンラッド」、「ホリデイ・イン」、「シェラトン」の各ホテル、カジノ、100を超える店舗が並ぶショッピングモール、レストラン、フードコートへは、屋外へ出ることなく、各施設間をつなぐ回廊を歩いて行くことができる。行き交う観光客には、家族連れの中国人が目立つ。近隣には複数のIRがあり、来年2月には、その一つで、米国の歌姫マドンナの初のマカオでのコンサートが開かれる。

 セントレジスは、1904年に最初に開業した米ニューヨークや、日本・大阪などにあり、今回の開業は世界で36番目となる。

 伝統的な格式のある雰囲気と、行き届いた気配りに特徴があるホテル。「邸宅にいるような雰囲気を大切にしている」という理念から、ホテル内のレストランは1つ。外食は、先述のサンズ・コタイセントラルのレストラン街などが近くにあり、不便は感じない。

 「気配り」の象徴は、バトラーサービス。「執事」を意味するバトラーは、宿泊客の様々な要望にきめ細かく応える存在。同ホテルによると、「マカオ初」となる24時間対応を実現するという。到着時に荷ほどきをしてくれる「アンパッキングサービス」、出発前に荷物をまとめてくれる「パッキングサービス」(いずれも無料)を使えば、宿泊客は日常から開放され、ゆったりとくつろげる。スターウッド・ホテル&リゾートのヤン・フェイリン・ブランドディレクターは、「荷物以外のことに時間をつかってほしい」と話す。

 くつろぎの時間に向いている一品が、セントレジスを代表するカクテル「ブラッディマリー」だろう。1934年、セントレジス・ニューヨークのバーテンダーが、ウォッカとトマトジュースのカクテルを完成させたのが始まり。スパイシーなカクテルは、各ホテルで独自の味付けをしている。マカオでは、ピンク胡椒(こしょう)の実やピリピリなど、当地を植民地としていたポルトガルの船員がもたらしたスパイスを採り入れた。ピリッとした辛口は、ホテル内のバーなどで堪能できる。

 客室は、53平方メートルのデラックスルームのほか、4種類のスイートルームがあり、全400室。スイートでは上から3番目のグレードの「メトロポリタン」は、106平方メートル。マンションを思わせる広さに加え、2方向に窓があることで、開放感のある作りとなっている。

 マカオは、中国の「反腐敗」運動の影響などで、カジノで大金を投じる客が減ったとされ、カジノの売り上げは2014年に初めて減少。今年も前年比で大きく落ち込む見込みだが、マカオへの来訪者(1~10月)は数パーセントレベルの微減に止まっている。また、日本からの来訪者の統計で見ると、2007年以降、宿泊型が日帰り型を上回り、全体の約6割を占める。以前は香港から日帰りで訪問するのが主流だったが、マカオでじっくりと過ごす旅行者も多い。こうした環境の変化の中、カジノ、世界遺産という観光資源を生かしつつ、幅広い年齢や客層に訴える魅力が発展の鍵となっている。

 スターウッド・ホテル&リゾートのアジア太平洋地区社長、スティーブン・ホー氏は、「10年間の急速な発展で、コタイ地区は世界的な観光地となった。次の課題は、次世代の旅行者がより多くのエキサイティングな体験ができるようにすること。セントレジスもこの発展に貢献できると確信している」とコメントしている。

【2015年12月25日  朝日新聞デジタルから抜粋】

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